北朝鮮が飛翔体発射、進まぬ非核化と経済制裁

2019年5月

2019/05/05

今日は「北朝鮮が飛翔体発射、進まぬ非核化と経済制裁」についてお伝えしたいと思います。

飛翔体の発射

北朝鮮が4日、日本海に向け「飛翔体」を数発発射しました。飛距離は70~200㎞とみられ、防衛省は飛翔体に関し日本の領域や排他経済水域への飛来は確認されていないと発表しました。令和早々、世界の平和に言及した天皇陛下のお言葉に水を差すこととなりました。

ミサイルではない

韓国軍の話として飛行特性や軌跡などから新型の300ミリ多連装ロケット砲とみられています。国連安全保障理事会決議では、あらゆる弾道ミサイルの発射を禁じていますが、ロケット砲だとギリギリセーフと考えられます。ミサイルだとすると2017年11月29日に発射した大陸間弾道ミサイル「火星15」以来となります。

焦る北朝鮮

2月にハノイで開かれた米朝首脳会談で、金委員長は部分的な非核化と引換えに、経済制裁緩和を引出したいと考えていましたが、物別れに終わったことで焦りが生じていると思われます。中国やロシアとも会談を行い関係を強化するとともに、3回目の米朝首脳会談に意欲も見せるなど、ギリギリの駆け引きを行っているように映ります。

気にしないトランプ

プーチン大統領は3日の米ロ電話協議の中で、段階的な非核化や早期の経済政策緩和を唱えましたが、トランプ大統領はこれを一蹴しました。昨年6月の1回目の米朝首脳会談以降、北朝鮮は核実験もミサイル発射も行っておらず、トランプ大統領からすれば、国内へのアピールも十分で、国連決議に反しない限り静観する方針のようです。

妥結への英断

長引く経済政策で北朝鮮が疲弊してきているのは事実で、人口の4割にあたる1010万人が食糧不足へ陥っているとみられています。ただ北朝鮮の軍部は非核化、軍縮には反対していて、金委員長の求心力保持のため、安易には譲歩できないようです。トランプ大統領の任期中に、北朝鮮に英断してもらいたいものですね。


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